運動後、汗をかいた体をすぐにサッパリさせたいと思うのは当然のことです。
しかし、運動直後にそのままシャワーを浴びたり、お風呂に飛び込むのは、体にとってリスクがある行動だとご存じでしょうか。
特に夏場や高強度のトレーニングの後などは、体が火照っていて、すぐにでも水を浴びたくなるかもしれません。
しかし、そこに潜む危険性について、あらためて確認しておきましょう。

運動直後のお風呂が危ない理由
運動を終えた直後、体はまだ興奮状態にあります。
心拍数も高く、筋肉は大量の血液を必要としているタイミングです。
この状態でシャワーや湯船に入ると、血液が皮膚表面に集まりやすくなり、本来必要な内臓や脳への血流が一時的に不足してしまう恐れがあります。
その結果、心臓の動きが不安定になったり、めまいや立ちくらみを引き起こす「脳貧血」が起きることもあります。
特に湯温が高め(40℃以上)のお風呂に“ザブン”と勢いよく入ってしまうと、血管が一気に拡張し、血圧が急激に変動することもあります。
健康な方でも負担になりますし、高血圧や循環器に不安がある方には大きなリスクです。
お風呂に入るまでに必要なクールダウン
では、どのくらい時間を空ければ安全に入浴できるのでしょうか?
答えは「呼吸と脈拍が落ち着いてから」です。
息が上がっていたり、心臓がドクドクと激しく脈打っているうちは、まだ入浴のタイミングではありません。
軽いストレッチや5分ほどのウォーキングを行いながら、自然な状態に戻るのを待ちましょう。
これは、ジムのスタジオレッスンなどの有酸素運動後にインストラクターが「クールダウン」を行う理由でもあります。
個人トレーニングでも、必ずこの“クールダウンの習慣”を忘れないようにしましょう。
シャワーやお風呂は「整える」時間に
運動の成果を最大限に活かすには、クールダウン後のシャワーや入浴を、リラックスと回復の時間ととらえるのが理想です。
筋肉の緊張をほぐし、副交感神経を優位にすることで、疲労回復や睡眠の質にも良い影響があります。
ただし、水分補給を忘れてはいけません。
運動で失った水分を補わずにお風呂に入ると、脱水状態を悪化させることになります。
入浴前後はしっかりと水分を取り、体への負担を減らしましょう。
汗を流すことも大切ですが、無理のないタイミングで行うことで、体にとって安全かつ効果的な習慣になります。
日々のフィットネスをより良いものにするためにも、入浴のタイミングにはぜひ気を配ってください。
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